Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
執筆情報 [詳細ページ]
癒やしのそよ風(ほうふ日報)

アガリスク NEW
2008年11月22日

アガリスクでも
                     山口県立大学理事長(学長)
                            江里 健輔


「NK細胞」って聞かれたことがありますか?
この細胞は血液中に含まれる免疫細胞の一種で、ガン細胞を破壊する作用を持ち、体の抵抗力が弱まりますと、活性値が低下します。従って、NK細胞の活性値はガン抵抗力の指標になります。
NK細胞の活性値を高めるにはいろいろな方法がありますが、中でも落語に効果があるということを聞かれたことがあるでしょう。落語を聞いた前後で、この活性値が高くなるので、ガンの進行を防ぐ作用があると言われ、落語を聞くことが盛んに推奨されていることはご存じと思います。
サプリメントがガンに効くかと問われることがしばしばありますが、現在市販されているサプリメントにはNK細胞の活性値が高くなったことが証明されているものはありません。従って、この質問には「貴方が効くと信じておられるならば、どうぞ服用して下さい。その思いがNK細胞の活性値を高めることになるでしょう」と答えるようにしています。
数年前の話です。ある主婦の方から
「主人が胃ガンの末期で、医師からこれ以上の治療法はないと匙を投げられました。家族としては途方にくれています。何か良い治療はありませんか?人の話によると、アガリスクが良いと聞いたことがありますが、どう思われますか?」
と問われたことがあります。今ではこの薬には効果がない、単なる過大宣伝に過ぎなかったと多くの方が認めておられますが、当時はアガリスク、アガリスクと言われ、神が与えた至福の薬のように褒め称えられたものです。私は
「アガリスクがガンに効いたという証拠はありません。効果はないですが、貴方が、そしてご主人さまが効くと信じられるならば、服用されては如何ですか?信じることで何か効果をもたらすかもしれません。ただ、新聞広告のように過大な期待をしないで下さい」
と答えました。
それから2ヶ月後、その奥さんから
「主人がなくなりました。その節にはいろいろなアドバイス有り難うございました。先生の言葉が主人や家族にとってどれほど励ましになったか分かりません、この2ヶ月間生きる希望を与えて頂きました」
という礼状が送ってまいりました。
私はこの礼状を手にして、赤面しました。早速、お悔やみの手紙を送り、その中に「高価なアガリスクを服用され、その効果もなく、なんと申しあげてよいかわかりません。今思えば、アガルスクには効果がありませんよ。無駄です」ともっと、もっと強調すれば、無駄なお金を使わずに済んだと思います。申しわけないことをいたしました」とお詫びの文を書き添えました。
奥様から電話を頂きました
「先生からお詫びのお手紙をいただき、恐縮しています。主人や私達、家族は先生の恩を忘れることは出来ません。そうでしょう。考えてみて下さい。医師から無責任に『何をしても駄目です。もう治療の方法はありません』と匙を投げられ、家族は『ああ、そうですか』と納得し、主人のなくなるのを無為無糖に過ごすわけにはまいりません。どれが家族です。何かしてあげたい、して欲しいと思うのが家族および本人です。担当の先生にはやはり家族の心情が解ってもらえず、単なる担当医に過ぎなかったのです。その点、先生の言葉は担当医の言葉ではなかったのです。私達家族に信じるものを与えて下さいました。あの時、アガリスクがなければ、何にも頼るものがありませんでした。何の手だてもなく、ただただ、死んでいくのを待つ、これほどのむごい地獄がありまししょうか?2ヶ月というほんの短期間でしたが、アガリスクが私達家族に『ひょっとすると元気になるかもしれない』という前向きの希望を与えてくれました。人間というものは情けないもので、心臓が止まるまで生きる希望が欲しいのです」
最後の最後まで希望を与え、失わないように努めることの大切さを教えられた電話でした



[ もどる ] [ HOME ]