Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
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その他

貴方の毎日は「もうー」ですか、「まだ」ですか? NEW
2010年04月30日

貴方の毎日は「もうー」ですか、「まだ」ですか


ある人が有名な心理学者に聞いたそうです。
「私は楽観主義者でしょうか?あるいは悲観主義者でしょうか?」
その心理学者はいきなり空のウイスキー瓶を持ち出して、それにウイスキーを四分目いれ、
「貴方はこの瓶をみて、ウイスキーが40%あると思いますか、あるいは40%しかないと思いますか?さあー、どちらでしょう」
質問した人は何のことか判らないまま、
「そうりゃー、たった、40%しかないと思いますね」
答えたところ、心理学者は
「貴方は典型的な悲観主義者ですね。どうして、40%もあると思わないのですか?じゃー、貴方はウイスキーがこの瓶にどれくらいあれば満足するんですか?まさか、一杯ないと満足しないということはないでしょうね」
質問した人は返す言葉がなかったそうです。

私のところに82歳になる男性から次ぎのようなメール相談がありました。
「35歳の時、足の神経が切れていると言われ、それを繋ぐ手術を受けたことがあります。60歳ごろまではゴルフも若者に負けないようなスコアで回っていましたが、最近は二(ふた)ホール回ったら、足が痛くて回れません。これって、35歳の時受けた神経の手術のせいではないでしょうか?もし、そうだとすれば、その先生を訴えてやりたいのでどうか教えて下さい」
このメールを読んだ時、この人はどんな状態であれば満足されるのだろうか、どうして二(ふた)ホールも回れると思われないのだろうかと思わず苦笑しました。
「月日の経つのは本当に早いですね」が老人の間で交わされる日常挨拶です。確かに、私自身も毎日があっと言う間に過ぎ去って行くような気がします。しかし、よく考えてみればこれは当然なことです。感じる時間は年令に逆比例すると言われるように、若い時には100メートルを50秒で走ることができましたが、今ではその2倍あるいは3倍もかかります。身体も年令に応じて確実に衰えてきます。30歳の時を100とすると、70歳では肺機能は75,心機能は65,腎機能は50に低下します。だから、坂を上るのがきついとか、夜、排尿に何回も起きるなどの症状が出るのです。これは別に異常なのではなく、単なる加齢による自然現象なのです。だから、もう坂を上ることが出来なくなりそうだとかもう二(ふた)ホールしかゴルフが出来なくなったと後ろ向きに思うのではなく、これはごく自然なことだ、まだ、歩けるだけ幸せである、まだゴルフが出来るだけ幸せであると思わなくてはなりません。冒頭の話しでも、ウイスキーが40%入っている瓶をみて、40%も入っていると前向きに思わなくてはなりません。そのように、物事を前向きに、即ち、楽観的に思うようになれば、副交感神経が刺激され、精神的にリラックスし、身体の血管が拡張し、血流量が増え、活力が出てきます。
サミュエル・ウルマン氏は
「青春とは人生のある期間ではなく、志にある」
と述べています。物事を楽観的に思うようになりたいものです。それには何ごとにつけても“もう”ではなく、「まだ!」、「まだ!」と前向きな姿勢を保つことが大切でしょう




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