Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
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その他

血管が詰まる? NEW
2010年06月30日

血管が詰まる?どうしてなの
             

写真は心臓の筋肉に血液を送っている血管です。正式には冠動脈と呼びます。直径3mm程度の非常に細いものですが、この血管が詰まると、その先の心臓の筋肉に血液が送られなくなるため、筋肉が酸素不足になり、やがて、死んでしまいます。心臓の筋肉が酸素不足や死んでしまいますと、心臓は収縮・拡張しなくなり、全身に血液を送ることが出来なくなり、人は死亡します。これが心筋梗塞で、非常に恐ろしい病気です。この写真の血管はまさに詰まる寸前の状態です。精密検査をしない限り、自分の冠動脈が詰まる寸前であることなど全くわからず、病気は自分には関係ないといい気分で生活しています。しかし、この血管のように詰まっている範囲が70%ぐらいの時には、じっとしているだけでは、どんな症状もありませんが、75%以上になりますと、突然、断末魔のような激しい痛みが胸に発生し、緊急の治療をしないと遅かれ、早かれ、死となります。
この血管の内腔は「豆腐のから」のような黄色い粥腫という物で満たされています。では、どうしてこのような血管になったのでしょうか?
日常生活では、野菜を摂らず、肉を沢山摂り、運動もせず、汗もかかず、タバコを吸い、かなりの酒を飲むような生活を長年していると写真のような血管になります。残念ながら、一旦、このような血管になりますと、元通りにはなりません。なってしまったものは仕方ありませんので、「豆腐のから」が血管内にこれ以上増えないようにしなければなりません。血液をさらさらするような薬、コレステロールを下げるような薬に頼るのも良いですが、まず、第一は自分でこれ以上増やさないような生活を心がけるべきです。例えば、野菜中心の食生活、毎日の運動などを積極的にすることです。それには奥様のサポートも非常に大切です。奥様もご主人の体を考えて、バランスの良い食事を準備してあげることです。ご主人は結婚したその日から毎日、奥様の準備された食事を摂るのですから、写真のような血管になったのも半分は奥様の責任かもしれません。このように言えば、若い奥さんから
「私達のカップルは家庭内の仕事をシェアー
しているので、食事の準備は妻である私の仕事と思われるのは見当違い」
と叱られそうですが、いずれにしても、どのような食事を摂るかによってこのような詰まる血管になるかどうかの大きな分かれ目となります。さらに、恐ろしいことは突然にその症状が出ることです。頭に血管が詰まれば、脳梗塞、腸の血管が詰まれば腸間膜動脈閉塞症と、体のどこの血管が詰まっても突然発生する致命症となります。
「知らぬが仏」という諺がありますが、大切な事は、いま自分の血管がどのようになっているかは知っておかねばなりませんね。


















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