Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
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癒やしのそよ風(ほうふ日報)

百寿まで生きるには NEW
2012年05月31日

    
     百寿まで生きるには
                   山口県立大学学長(理事長)
                           江里 健輔

日本は世界で誇る長寿国になりました。しかし、70歳の日本人が同じ年齢のアメリカ人より長く生きるかと訊ねられたら、「そうだ」とは言えません。何故なら、平均寿命は0歳がこれから何年生きられるかを示した数字で、日本のように乳幼児の死亡率が少ない国では、当然、平均寿命が長くなるということになるのです。
今や日本の百歳以上人口は2011年47,766人となんと4万の大台を越えました。山口県は904人ですが、人口10万人当たりの人数は、約3500人で、島根県、高知県、沖縄県についで4番目の長寿県です(2.ttcn.ne.jp/honkawa/1163.html)。確かに、長生きは良いことですが、問題は元気で長生きが出来るかどうかであります。寝たきりになり、ボケで長く生きることは幸せと申せません。出来れば、積極的に活動し、セミが木から落ちるように、さっとこの世から消え去りたいものです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
防府日報愛読者の方々は「ガン」で亡くなる方が多いので、「ガン」だけにはなりたくないと思っておられるでしょうが、一番多いのは高血圧、糖尿病、心臓病、脳卒中などの原因である動脈硬化なのです。動脈硬化は血管が硬くなり、その為に血液の流れが悪くなる病気で、少しずつ、少しずつ体を侵します。相当進行しなければ気がつきませんし、一旦、動脈硬化になれば元には戻りません。それだけに、規則正しい日常生活をすることが大切になります。出来るだけ、体を動かして、動物性蛋白の摂取を控え、野菜中心の食事を取り、ストレスをためずに、喫煙を止め、酒を控え、むやみやたらに薬を飲まないことが百寿まで元気に生きる秘訣です。でも、それ以上に大切なことは、「長生きしようという気持ち、その『気』になること」です。
高齢になると、ボケが始まり、みじめな格好で死んでいく、ボケは加齢とともに進んでいくと思っておられる方が多いでしょうが、そうではないのです。これらは70歳台ごろから始まりまり、85歳過ぎてから、ボケが始まるということはなさそうです。高齢者は亡くなる直前まで健康で、亡くなる直前に病気に罹って亡くなられるし、ボケは85歳まで進みますが、その辺りで頭打ちになって、それ以後には進まない、特に、百歳を過ぎるとボケる人は直前までいないと言われています
(d-wise.org/b200002/100.pdf)。
動脈硬化は40歳台より始まりますが、出来るだけ、進行を遅らせるように運動を中心とした努力をし、長生きする『気』を持つことが百寿まで、元気で生きるコツと言えます。自分を規制出来ないで、不規則な生活をし、その結果、視力を失い、人工透析を受け、半身不随になって、苦しみながら加齢を重ねるのがよいか、又はそうならないように毎日の生活習慣に気をつけるかはすべて貴方の選択によります。どちらを選ばれますか?



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