Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
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癒やしのそよ風(ほうふ日報)

いつまでも若くみられたい? NEW
2018年05月24日

ほうふ日報(2018,5,24)
    いつまでも若くみられたい?
       山口大学・山口県立大学名誉教授
                  江里 健輔

女性同士の間でしばしば聞かれ会話に
「同じ歳なのにあの人は何故あんなに若くみえるの?」があります。確かに、同じ歳でも若く見える人、老けて見える人、様々です。
どうしてでしょうか?
女性には、ギリシャ語estrusに由来し、分泌がピークになると発情するというなまめかしい意味を持つ女性特有なホルモン、「エストロゲン」が多く分泌されます。
 エストロゲンの主な作用は@乳腺細胞増殖促進、A卵巣排卵抑制、B動脈硬化抑制、Bインスリン作用、C血液凝固作用などです。これらの作用の中で興味ある作用は動脈硬化抑制です。閉経すると、エストロゲンの分泌が減少しますので、動脈硬化症や骨粗鬆症が進行します。動脈硬化が進行すると、臓器への血流量が減少し、臓器機能が低下します。同じ年齢でも若く見えたり、老けて見えたりする影響の一つがエストロゲンの分泌量です。ポーラが行っている「ニッポン美肌県グランプリ2017年で、山口県は36位(岡山県4位、島根県6位)であったと報告しています(山口新聞、2018,1,18)。山口県は降水量が多く肌の潤いを保つのに適した環境でありながら、山口県が後発県である理由は日照時間と生活習慣の影響だろうと結論づけられています。この結論が正しいかどうかは分かりませんが、生活習慣が関係していることは否定できません。動脈硬化の進行を抑制するにはバランスの取れた食事療法、禁煙、積極的な有酸素運動療法、少ないストレスなどが大切です。高齢男性に比較し、高齢女性は社会活動が旺盛です。因みに、私が行います高齢者を対象とする講演会では出席者の70〜80%は女性です。このようにいろいろな人達と接点を持ち、いろいろな人達とコムニケーションを持つことがエストロゲン分泌を促すことになりますし、それが動脈硬化の進行を抑制し、血流が維持され、臓器の若さが保たれることになります。
老化は誰にも襲う現象ですが、その程度は日常生活が大きく影響することを認識すべきです。




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