Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
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癒やしのそよ風(ほうふ日報)

顔の「シミ」、どうにかなりませんか? NEW
2018年09月22日

防府日報(2018,9,22)
顔の「シミ」、どうにかなりませんか?
山口大学・県立大学名誉教授
阿知須同仁病院顧問
  江里健輔

56歳女性が
「先生、顔に『シミ』」が増えて困るんです。どうしてこのように「シミ」が出来たのでしょうか?これを消す方法はありませんか」
という悩みを私が設けている医療相談に訊ねてこられました。確かに、顔に沢山の「シミがみられます。一般に「シミ」と言われているものに「そばかす」、脂漏性角化症、花弁状色素斑、老人性色素斑、炎症性色素斑、肝斑などがあります。前3者は化粧品など自己ケアでは消失しないもので、後者は化粧品などを使うことである程度は消すことが出来るものです。炎症性色素斑(俗にニキビ跡、傷跡)を除いて他の「シミ」と言われているものの原因の一つが問題の紫外線です。
人体には60兆余の細胞があります。これらの細胞が年輪を重ねるにつれて、機能が低下し所謂「老化」が起こります。この老化の原因が「酸化ストレス」と言われるもので、一種の「サビ」です。鉄を長い間、放置しておくとだんだん錆びてきますが、これと同じような現象が人体の細胞にも発生します。
この「サビ」を生じる原因が活性酸素・フリーラジカルです。この活性酸素を大量に発生するものがタバコ、酒、大気汚染、ストレス、紫外線などです。もともと、活性酸素は体内に中に入り込んだ細菌やウイルスの除去、あるいは酵素の働きを促すなど、人体にとって、極めて重要な働きをするものです。しかし、発生しすぎると、味方まで攻撃、即ち、正常な細胞まで酸化するので、身体にさまざまな悪影響をもたらします。その代表的な疾患が動脈硬化による心筋梗塞、脳血管障害、高血圧です。皮膚では細胞がダメージを受け、しわ、シミなど肌の老化を来たします。このような活性酸素を必要以上に増加させないためには
@ 外から有害物質を取り込まない、紫外線やX線にむやみに体を曝さない
A ストレスの管理
B 生活習慣の管理
C 抗酸化成分を含む食品(キウイ、イチゴ、ニンニク、抹茶など)の摂取
に心がける事です。
若い時代に体を優しくケアしておかなければ、そのおつりは老後に支払うことになります。
健康な老後を獲得するには、長い、ながーいマラソン競争をしているようなものです。



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