Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
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風のとき(宇部日報)

〜学会・研究会の誘致〜 NEW
2018年10月27日

宇部日報(2018,10,27)
   考えてみませんか?これからの事M
     〜学会・研究会の誘致〜
     山口大学・県立大学名誉教授
            江里健輔

宇部市に設けられている学会・研究会誘致促進委員会が会の市内開催促進に向け、会議を開催したという報道がありました(宇部日報2018,10,3)。歓迎と期待する委員会ですが・・・。山口大学医学部には研究・診療領域で資質の優れた臨床教授が多く、毎年、2000人以上の会員が参集する全国学会を教授は主宰されています。参加した会員は2〜3日の学会期間中に少なくとも10万円以上支出されるので、僅か3日間で数億円が地元に落ちる計算になり、市民にとって魅力ある会議の一つです。これを只、指を加えて傍観するのはもったいないことです。ただ、残念なことはこの数年、2000人以上が参集する全国学会が宇部市で開催されていません。
何故でしょうか?
私ごとで恐縮ですが、私は、今から20年前、1000余人が参集したアジヤ血管学会と2000人以上が参集した日本心臓血管外科学会を主宰しました。会場は市民会館、全日空ホテル(現ANAクラウンプラザホテル宇部)を使わせて頂きました。この二つの学会開催で困った事は会場予約、新山口駅から宇部までのアクセス、及び宿泊でした。
@会場の予約:学会開催日は開催2年前に決められますので、2年前に会場を設定しなければなりません。当時、市民会館利用規約で、予約受付は開催6ケ月前で、2年前の予約は受け付けないということで、市長さんに特別にお願いしました。現在はこのような規約はないと信じていますが、まったく納得出来ない規約です。
Aアクセス:新山口駅と宇部とのアクセスが悪いため、シャトルバスを学会期間中チャーターしました。その費用は高額で、想像外の支出でした。
B宿泊:2000余人以上が宿泊出来る施設はありません。多く見積もっても、500人ぐらいです。多くの参加者には山口、防府、下関、小倉など近郷市のホテルに宿泊して頂きましたが、「竜宮莊」という名のホテルにも宿泊して貰いました。その上、旅館という名の宿泊地は相部屋です。参加者は団体で参加しませんので、相部屋利用者はいません。
こんな環境でも宇部市に還元したいという思いで、学会を開催しました。しかし、最悪ない評判、学会終了後には参加者に会う度に平謝りでした。
それから20年経過しましたが、その後、大きな全国学会が開催されていません。多分、環境が改善されていないからでしょう。
今こそ、学会・研究会誘致促進委員会はこの現状を打破し、全国学会が開催出来る環境を作りだす信念が求められています。




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