Kensuke Esato,M.D.
江里 健輔
 
江里 健輔
山口大学名誉教授
山口県立大学学長・理事長
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癒やしのそよ風(ほうふ日報)

  早く死にたいですか?     ―喫煙は自殺行為ですー NEW
2019年06月25日

ほうふ日報(2019,6,20)
     早く死にたいですか?
    ―喫煙は自殺行為ですー
       山口大学・県立大学教授
              江里 健輔
私が親しい患者さんに禁煙を勧めましたら、その患者さんから
「先生、私の仕事は複雑で、ストレスが多く、ストレスを軽減するには煙草でも吸わなくちゃ、やっておれませんよ」
と言葉が返ってきました。
「そうですか、煙草は命を縮めるようなものですよ。まあ、自殺行為ですね」
患者さん
「それでもいいです。先のことより今が大切なのです」
と言われたので、思わず、返す言葉がありませんでした。しかし、その患者さんが7年後に肺癌に罹られ、禁煙しましたという報告がありました。私は
「ガンに罹られたら、強いストレスがあるでしょうね。煙草を吸われたら如何ですか?今吸わられても、病気に関係ないですよ」
と嫌みの一言を。彼はだまってうなずくだけでした。
煙草を吸うことは
自殺行為
です。
体に悪い食品とかサプリメントなどについていろいろな情報がありますが、しっかりしたエビデンスがあるのは「煙草」です。
喫煙者と非喫煙者の35歳以上の生存率をみると、60%生きる年齢は非喫煙者で80歳であったのに対し、喫煙者は70歳でした。即ち、喫煙者は煙草を吸わない人より10年早く死ぬるということです。多くの喫煙者は呼吸器をはじめ各臓器のガンや呼吸不全でなくなり、特に、後者の場合、長い間、酸素吸入をしなければ生きてゆけないような状態となります。
このような状態を一般の方は想像出来ないでしょうが、悲惨な辛い、その上、家族に迷惑かけるQOL(生活の質)の低下となります。その上、本人だけが煙草の弊害を被るだけであれば許されるかもしれませんが、傍にいる人にも煙草の弊害が生じます。受動喫煙の死亡リスクは受動喫煙のない人の死亡リスクを1とすれば1.2倍と高率です。更に悪い点は受動喫煙で肺ガンに罹った人は肺末梢で、腺ガンが多いということです。
ここまで強調しても人ごとのように感じておられるかもしれませんが、煙草1本吸う度に「寿命が10年縮まる、ちじまる。俺が死んだら、子どもが可愛相だ」と反芻して下さい。
貴方もきっと喫煙、怖いと体に感じられると思います。



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